函館寅沢地区の風力発電計画に住民団体と市議会が「待った」
水資源に大きな危機感

2026年08月号

職種を問わず多くの住民が参加した市民フォーラム(5月23日、函館市内)
※写真提供:佐々木さん

市民と議会に広がる反対の声
大泉市長も難色「問題多すぎ」


米国系発電会社が函館市寅沢地区で計画する風力発電開発に反対する住民団体「函館の水源と生態系を守る会」(守る会)の活動が注目されている。建設予定地は地元住民の水がめとなる亀田川・松倉川の源流域に位置し、函館市民の水がめである赤川水源上流の「新中野ダム」から北東に約3キロの函館水源涵養保安林内。「守る会」は大規模な工事が水源に与えるリスクを懸念し、署名活動やフォーラムの開催など積極的な反対運動を展開。こうした動きを背景に市議会も風力発電事業の見直しを求める決議案を全会一致で可決している。北海道自然保護協会常務理事で「守る会」の共同代表でもある佐々木邦夫さんに、風力発電事業をめぐる函館の動きを取材した。
(武智敦子)

危うい「100万ドルの夜景」


 事業は「インベナジー・ウインド合同会社」(東京)が計画する「(仮称)函館寅沢風力発電事業」。函館市寅沢地区の道有林約1118ヘクタールに最大出力47300キロワット、高さ190メートルの風車を最大11基つくる計画で、2031年4月着工、35年1月稼働を目指している。風車の建設計画地は水源涵養保安林となっている道有林。水資源を保全するため森林法に基づき指定されており、一部には公衆の保健や休養の場を提供し、生活環境を保全するための保健保安林も含まれている。

佐々木さんは函館の住民運動と議会の動きを高く評価する

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視察した寅沢地区。地盤の脆弱さが分かる

※写真提供:佐々木さん

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