問われる司法府の透明度
1年間で免職3件
警察職員が事故申告せず逃走公文書は「勤務規律違反」扱い

2026年08月号

記者が本年1月に請求した公文書は、2度の開示期限延長を経て6月上旬にようやく交付された(東京都千代田区の最高裁判所)

全国裁判所不祥事2025年速報
裁判官の懲戒記録は「海苔弁」統一


全国の裁判所で昨年1年間に処分などがあった不祥事の記録が出揃った。最高裁判所への情報公開請求の結果、2025年には全国各地で少なくとも16件の懲戒処分があり、また懲戒未満の監督上の措置が4件あったことが判明。このうち最も重いペナルティの「免職」が3件に上った事実などが明かされた一方、最も重要な裁判官の不祥事については例年通り薮の中に。墨塗りだらけの公文書から読み取れた速報値を、急ぎ報告しておく。
取材・文=小笠原 淳

今なお磐石“裁判官特権”


 本稿記者が最高裁判所へ公文書開示請求(司法行政文書開示申出)を行なったのは、年明け間もない本年1月16日のこと。求めたのは、全国の裁判所で昨年1年間にあった懲戒処分と監督上の措置(懲戒に到らない軽い制裁)の概要がわかる文書、及び各件の報道発表の有無がわかる文書だった。本誌面で不定期に報告している警察不祥事がらみの開示請求と同じ趣旨の請求を、司法府の裁判所に対して試みた形だ。
 請求を受理した最高裁は「文書の探索及び精査に時間を要する」として2月18日と4月20日の2度にわたって開示期限を延長し、最終的に請求4カ月後の5月20日付で対象文書の一部開示を決定。同決定を受けた記者が各文書の写し(コピー)を入手できたのは、さらに10日あまりが過ぎる6月上旬のことだった。開示された文書は、職員の懲戒処分に伴って作成される『処分説明書』16組と、決裁時に作成されたと思われる『決裁票』4組。後者はすべて「処分」ならぬ「措置」の記録と読み取ることができ、このため昨年1年間では懲戒処分が16件、監督上の措置が4件あったことがわかる。
 ただ開示文書の一部は内容がほとんど読み取れない「海苔弁当」状態で、最も肝腎な量定(処分の種類)でさえ懲戒16件のうち6件で不開示となり、監督措置に到っては4件すべてで黒く塗り潰されていた。

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裁判官の処分の記録とみられる文書は、意味のある記述がことごとく塗り潰された「海苔弁当」状態に

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