稼ぐ目算外れた豊浦町のバイオガス発電プラント
このままでは“金食い虫”広がらない消化液の活用

2020年12月号

消化液貯留施設は満杯に近い状態だ

本年8月号で報じた豊浦町(胆振管内・村井洋一町長)のバイオガス発電プラント問題が深刻さを増している。事業主体である町が約24億円を投じて建設した施設だが、稼働2年目となる今年度は初年度を超える赤字額になる見込み。ネックはガス生成工程で出てくる消化液(液肥)の引き受け先が広がらないこと。このため貯留施設が満杯に近づき、プラントは60%程度しか稼働できていない状態だ。消化液の問題にメドがつかなければ「売電で儲ける」どころか、とんだ「金食い虫」になりかねない。(佐久間康介)
 

儲ける施設から公共施設に財政難のまちの“お荷物”か

 
 豊浦町のバイオガス発電プラントは、豚ふん尿を主体とする全国的にも珍しいプラントだ。
 多くのバイオガスプラントが牛ふん尿を原料とする中にあって異色とも言える。この豚ふん尿を主原料に発酵処理でガスを発生させ、これを燃焼させた熱で蒸気をつくり、その蒸気でタービンを回し発電する仕組み。この工程からは、ガスとともに消化液が必ず生成される。消化液は液肥として畑などに散布、肥料として利用するのが一般的。この消化液の活用先が見つからなければ、原料投入量を減らすか、浄化して河川放流するかの選択しかない。浄化すれば、その分費用が掛かりプラントの稼働コストは上昇してしまう。
 まさにこの消化液の活用先が定まらないため悪循環に陥りそうになっているのが、同町のバイオガスプラントなのである。
 

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