釧路発・そこにある不適切捜査
窓外に警官「普通じゃない」

2019年9月号

北海道警察は〝事件〟の事実について「具体的なことはお答えできない」としている(釧路市の北海道警察釧路方面本部・釧路警察署庁舎)

釧路署が私有地に無断侵入。所有者無視して車輌捜査

釧路警察署で本年3月、複数の警察官が無令状で住宅の敷地内に侵入し、住人を無視して駐車中の車輌を無断捜査する“事件”があった。警察を監督する公安委員会に苦情が寄せられたことで問題が発覚したが、釧路署が事実を認めて住人に謝罪したのは、1カ月以上後のこと。その後、複数の知人から同様の体験を聴くことになった住人は「こんなことでは警察に協力する気になれない」と、不信感を顕わにしている。(取材・文 小笠原 淳)
 

「泣き寝入り」どれほどに

 
「事件を起こす人よりも、何もしない人のほうがずっと多い筈。そういう人たちの信頼を失って捜査に協力して貰えなくなったら、困るのは警察のほうだと思うんですが」
 不思議そうに話すのは、釧路市に住む女性(54)。本年3月20日の朝、警察官が自宅敷地内に無断で侵入し、勝手に自家用車を調べているところを目の当たりにした。
「仕事が休みだったので、その日は朝から家にいました。8時半ごろだったと思いますが、窓の外から砂利を踏む音が聴こえてきたんです」
 自宅と公道の間に、砂利敷きの細長いスペースがある。女性宅ではそこを駐車場としており、その朝も自家用車1台を駐めていた。
「その車を、男性2人・女性1人の若い制服警察官3人で調べていたんです。車があるっていうことは、家に誰かいるってことじゃないですか。なのに何の声かけもせず、人の家の前にパトカー停めて、勝手に敷地に入ってくるなんて…」
 

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いずれも若手の警察官3人は、奥に駐めてある車を10分間ほど調べていたという(7月中旬、釧路市内)※画像の一部を加工しています

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