問われる外国人労働者の人権②
交渉2回 町議は欠席
労組は労働委へ救済申し立て、追ってさらに3人保護

2026年11月号

札幌地域労組の鈴木一顧問(左端)は2度の団体交渉を経て、農場側が過去の人権侵害行為について充分な説明責任を果たしていないと指摘した(9月18日夕、札幌市内)

農業法人が暴行の一部認める
京極・ミャンマー人虐待疑惑


後志・京極町の農場で起きていたとされる外国人労働者虐待問題で、労働組合と農業法人との団体交渉が始まった。法人の事実上の経営者である地元議員は前号採録のコメントで自ら交渉の場に赴くと宣言していたが、言葉に反して今のところその人が団交に出席したとの報告はない。これまでの話し合いでは疑われる暴行の一部が事実と認められたが、公式な謝罪は今なお実現しないまま。前号締め切り後に確認されたおもな動きを、急ぎまとめておく。
(小笠原 淳)

労組申し入れで団交実現


 後志管内京極町の農場で虐待被害に遭っていたというミャンマー人従業員たちが告発記者会見を開いたのは、既報の通り8月下旬のこと。暴行やセクシュアルハラスメントなどの被害を訴える男女6人を保護した札幌地域労働組合は、事態の改善を求めて農場の経営法人に団体交渉の開催を申し入れていた。加えて特定の暴行事案で警察への刑事告訴に臨み、また雇用の実態について出入国在留管理庁へ実態調査を要請。一連の問題は地元メディアのみならず中央の報道大手も採り上げることになり、農場の実質上の経営者が現職の町議会議員である事実を含め、羊蹄山の湧水の町をして穏やかならぬ不祥事の舞台ならしめた。
 本誌前号では、当事者らの声や問題発覚までの経緯などをまとめ、また先の会見後に開かれた町議会の模様を採録、併せて虐待加害が指摘されている町議自身の言い分を可能な限り詳しく掲載した。かの町議は暴行などの疑いについて明言を避けつつ、問題を報じる報道各社の取材を「やり過ぎ」と批判、自らの主張については「団対交渉で話す」と繰り返した。
 その団体交渉が初めて開かれたのは、前号締め切り直後の9月9日のことだった。

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「4年前の処分」説明要求


 その日、札幌市内で開かれた団体交渉の場に、渦中の町議会議員は姿を現わさなかった。2週間ほどを経た9月18日には2度めの交渉が設けられたが、これにも町議は欠席。初回の時点でその人の不在に疑問を呈した労組側は改めて書面で本人の出席を要請していたが、その求めが顧みられることはなかった。

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